『アトリエ ド ノラ』さんのボタニカル刺繍

クラフト自由帖

そして、お店にお客様がいなくて手持ち無沙汰なときに、「何か手仕事ができたらな」と思って始めたのが刺繍でした。はじめは、編み物も良いかなと思ったそうです。しかし、目の数を数えたりしていると突然の来客に対応できません。それで、どんなタイミングでも手を休ませることのできる刺繍が、店番時の手仕事となりました。

合間仕事として始めた刺繍でしたが、「お教室をしよう」と思うまでに時間はかかりませんでした。「やるなら基礎をキチンと学ぼう」と、日本手芸普及協会の刺繍部門で資格をとり、雑貨屋さんと並行してお教室も始めました。ところがそんな矢先、消防法の改正で建物の使い方に制限ができ、2015年、雑貨店は閉めることに。お教室一本でやっていかなければならなくなりました。とは言っても無名の作家に生徒さんは簡単にはつきません。まずは作品を知ってもらわなくてはと、ハンドメイドのイベントに出展するようになったといいます。