『藍の糸』(着物始末歴 二)中島 要 著

テキスタイル文学館

余一はそうした布に込められた愛情をしっかり読み取れる、やさしさの持ち主でもあります。登場人物それぞれも生き生きとして、魅力的。彼らが織りなす、こころ温まる短編シリーズ。全10巻、読破したくなる面白さです。

 

この記事でご紹介した本
『藍の糸』(着物始末歴 二)
中島要 著 (株)角川春樹事務所
ハルキ文庫/時代小説文庫 

◆著書プロフィール
中島 要(なかじま・かなめ)
早稲田大学教育学部卒業。2008年、『素見(ひやかし)』で第2回小説宝石新人賞を受賞。’10年、『刀圭』で単行本デビューを果たす。’12年、「着物始末歴」シリーズ第1巻となる『しのぶ梅』を刊行(同シリーズは’18年刊の第10巻『結び布』で完結)。

vol.73 2020・春号より