こよみ古今「冬」御神渡り

こよみ古今

湖の南岸には諏訪大社の上社、北岸には下社が鎮座していて、御神渡りは上社の男神が下社の女神のもとへと渡る道であると言い伝えられてきました。その道が出現すると、古式にのっとり神事を執り行い、氷が走る方位などによって吉凶を占います。その結果は諏訪大社に注進。宮内庁、気象庁にも上申されます。

1444年以降、御神渡りは570年を超えてほぼ連続的に記録が残されているそうで、世界的にも貴重な気象資料とされています。きたる2021年、御神渡りは現れるでしょうか。吉方へと向かう見事な氷脈が見られることを期待したいですね。

 

vol.76 2020・冬号より