卵の殻を使ったバイオマスプラスチックのボタン

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ボタンの素材にもサステナブルの波

昨今、テキスタイル産業の世界でも「エコ」「サステナブル(持続可能性)」などを求める気運が急速に高まっています。その動きは、小さなボタンの「素材」にも波及。今年には、大阪の服飾資材商社が「プラシェル」という卵の殻を使ったバイオマスプラスチック製のボタンの商品化を世界で初めて成功させました。

卵の殻の成分の大部分は、炭酸カルシウム。一般に燃えるゴミとして処分できる素材です。これを細かい粒に粉砕し、特殊な技術を使ってポリプロピレンなどとまぜ合わせて製造されるのがプラシェル(卵の殻の配合比率は60%)。卵割工場から出され、産業廃棄物として焼却処分されてきた殻を有効利用。同時にプラスチックの使用量を抑えることができる素材として、すでに箸やスプーン、食器を運ぶトレーなどに活用されているようです。

ただ、卵の殻という自然のものが6割を占めているため、成形が難しく、安定した品質のボタンを供給するのには大変苦労したそうです。その努力の甲斐あって、においもなく、ドライクリーニングやスチームプレスにも対応する、卵の殻ボタンができ上がりました。