世界にインパクトを与えた日本生まれの技術

ホールガーメント横編機を開発したのは、和歌山のニット機械メーカー・島精機製作所で、ホールガーメントは同社の登録商標です。同社は１９６０年代に、世界初、縫い目なしで仕上げる全自動手袋編み機の開発に成功しました。その編み機から出てくる手袋が、セーター作りの機械を生むヒントになったとか。

ホールガーメント横編機がお披露目されたのは、それから三十余年を経た1995年。30分間で１枚のセーターを編み上げる技術は、世界のニット業界に驚きを与えました。さらにそれから四半世紀以上を経たいま、洋服だけでなく靴下やスパッツ、シューズから雑貨、インテリアなど、さまざまなホールガーメント・アイテムが誕生しています。皆さんも、知らず知らずのうちに愛用しているかもしれませんね。

vol.80　2021 冬号より