時を超えて継承されるとりどりの染め織り

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日本各地の先染め織物

日本各地では古くから自生する植物を染料に、漂白や媒染などにもその土地の気候や自然物を活用して、さまざまな染め織り技術がはぐくまれてきました。その一部をご紹介しましょう。

南部紫根染 なんぶしこんぞめ 【岩手県】
山野に自生する紫草の根で染めたことから始まったとされる「南部紫根染」。やがて南部藩の特産品として幕府にも献上され、京紫・江戸紫と並び「三大紫」と称されました。

置賜紬 おいたまつむぎ 【山形県】
県南部の置賜地方に伝わる絹織物。上杉藩時代、養蚕が奨励されたことを機に、紅花などで紬糸を染めて織る技術が確立、それまでの麻織物に代って当地の特産品となりました。