錦秋につやめく「シルク」の魅力
糸と手しごとファイル素材のはなし
コットンライクな魅力の「ノイルシルク」
近ごろ「エコシルク」とうたった靴下などを見かけます。これは、スパンシルクの製造過程で生じたノイル(落ち綿や短繊維)を、さらに再利用して作られたシルク。「ノイルシルク」、あるいは「絹紬糸(けんちゅうし)」とも呼ばれるものです。
ノイルシルクの特徴は、素朴な風合い。原料表示は「シルク100%」であっても、むしろ気楽につき合えるコットンのよう。
「自然の恵みを決してムダにしない」という、紬の知恵にも通じるエコなシルク糸です。
家蚕と野蚕。そしてスパンシルク、ノイルシルク…。さまざまな個性をもったシルクの糸たち。気になる糸があればピックアップして、秋の手しごとに彩り・つやめきをプラスしてみませんか?
vol.67 2018・秋号より