絵具を溶くときの水分量は、その日の気温や湿度によって調節。水分が多すぎると裏面にまで絵具が染みこんでしまい、逆に少なすぎるとかすれてしまって発色も良くありません。丁度良い塩梅を見極め、版に絵具をのせ摺っていきます。
ほどいてやりなおすことのできる編み物や刺繍と違って、版画は摺り損じた時点でボツ決定、最後の4版目、5版目まで気を抜くことができません。1版目を摺ったら、しっかり乾かし、その後また湿らせて2版目を摺ります。デザインにもよりますが、一日で擦れるのは50枚ほど。技術と手間をかけてカードは完成します。