無縫製で仕上げられる注目のニットアイテム

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セーターなどを立体的に編み上げる

今年、大手ストファッションメーカーが、一部のニットウエアの生産拠点を東京に移し、商品企画から製造の期間を縮小、また消費者の声をスピーディーに反映させる仕組みの整備に乗り出しました。そこで選ばれたのは、ホールガーメント(WHOLEGARMENT)という無縫製で仕上げるニットウエア・シリーズです。

ブティックなどに並ぶセーターの多くは、前後の身ごろ・両袖・襟の各パーツを裁断して縫い合わされたものです。これに対し、ホールガーメント横編機を使えば、体に自然にフィットするフォルムや優雅なドレープ、フレアなど、立体的なデザインを縫製なしで仕上げることができます。接ぎ目がないニットは肌への刺激も少なく、ベビー服や医療・介護用品にも好適。2008年には、スペースシャトル乗組員の日常服にも採用されました。

これまで時間がかかっていた商品試作は、リアルなバーチャルサンプルで対応。もちろん縫製の時間も省かれ、結果的に大量在庫を抱えるリスクも抑えられます。衣服の廃棄が問題視される昨今、地球にもやさしい…。そんな点からも注目が集まっています。