紡績会社がPCR検査試薬を製造
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多様な用途で活躍するレーヨン
ここでレーヨンについて、おさらいをしておきましょう。レーヨンの特徴は、シルクに似た光沢。そこから「人絹」とも呼ばれます。木材パルプなどの植物原料を溶かし、その原液(ビスコース)を酸の中に押し出してセルロースを再生する「再生繊維」に分類されます。
ちなみに再生繊維にはほかに、同じパルプ材から作られるアセテート、綿花の短繊維「コットンリンター」を原料にするキュプラなどがあります。酸の中で紡糸されたレーヨンは、紡績用に短く切断されます。このため長繊維の「フィラメント」に対し、短い繊維を指す「ステープル・ファイバー」、それを略して「スフ」という名でも呼ばれてきました。一般的には糸や衣服の素材として認識されているレーヨンですが、その用途は多岐にわたり、身の回りのあれこれも…。光を浴びると抗菌・消臭する高機能マスクなども、レーヨン製品のひとつです。
vol.74 2020・夏号より