「糸を染める」ということ~その成り立ちと基本工程~ 

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昔の人は木を燃やしてできた灰に含まれるアルミ分や泥の中の鉄分を活用して発色・色止めを行っていました。椿の木が多い伊豆大島などでは今も椿灰が作り続けられていますが、燃やせる木の量は限られるため、高価な希少素材となっています。手に入れやすく、扱いやすい媒染剤として現在広く使われているものには、アルミニウム媒染に使う「ミョウバン」、鉄媒染に用いる「木酢酸鉄」(酢酸に鉄を漬けて溶かしこんだもの)などがあります。

 

vol.50 2014・夏号より