産業革命からアーツ&クラフツ運動へ

糸を旅する

キリスト教儀式のシオンコープ

キリスト教の聖職者が儀式で使うシオンコープ 16世紀(V&A)

その後も何度も改名しながら、世界中から集めたコレクションは家具、衣装、織物、ガラス、宝石、金属製品、彫刻、絵画、写真など約400万点にのぼる。

18世紀半ばから19世紀にかけて、英国で始まった産業構造の変化、蒸気や石炭によるエネルギー革命、それによる社会の大変革が後に言う「産業革命」である。

それまで家内や小規模に行われていた紡織生産は、一ヶ所に人が集まり、動力を使って紡績し布を織りだすことになった。他にも製鉄が始まって鉄道が敷かれ、急速な経済成長が起き「近代」が幕を開ける。

この革命は紡績織布から始まったわけで、私たちに親密な柔らかい糸や布が深く関わったことを忘れるわけにはいかない。