植物が描き出す色の世界~植物染料の多様性と、ふしぎ~

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ほとんどの植物が染料になる

草木染めの材料として用いられた植物は、日本だけでも300種類に及ぶといわれています。さらに世界各国で、さまざまな植物などを使った草木染めが伝えられています。染料にするために栽培されるものもあれば、その土地に自生する植物を使ったものも。大多数の植物はフラボノイド(黄色色素)やタンニン(褐色色素)を含んでいるので、染料として利用できるのです。天然染料には「貝紫」や「コチニール」(赤色)など動物由来のものもありますが、こちらは少数派です。


◆紅花
紅花の花に多い黄色の色素を水にさらすことで分離させ、紅の色素「カルタミン」を染色に利用します。

 

◆茜(あかね)
日本茜の根には、鮮やかな緋色の「プルプリン」、西洋茜には「アリザリン」という赤色色素が含まれています。