産業革命からアーツ&クラフツ運動へ

糸を旅する

アーツ&クラフツ運動とウィーン工房

その結果、大量生産による安価で粗悪な商品が市中にあふれ、ウィリアム・モリス(1834~1896)はこれを批判、上質な手仕事に立ち返ろうとアーツ&クラフト運動を立ち上げる。

前述の装飾美術博物館の誕生とピタリと重なるのだ。モリスは手仕事による美の復活をかかげて、友人と共同で始動し、後にモリス商会として単独で継続させる。

書籍、家具、壁紙、カーテン、タペスリー、敷物など室内の日用品を手がけ、その調和も重視したために当然高価なものとなった。