オリジナル糸・織機・輸入クラフト用品のお店
2018/08/23
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クローゼットの奥から、古いニット帽がでてきました。すっかり忘れていた帽子をさわって、その手ざわりにハッとしました。
もう何年も前に編んだ帽子なのに、しなやかな手ざわり、穏やかな光沢、色も柔らかさも編んだ当時と全く変わっていないように感じます。
この帽子は「秋冬ウールレーヨン」としてお店で限定販売されている毛糸を編んだものです。素材はウール70%、レーヨン15%、シノン15%。シルクが入っていないのに光沢がある毛糸です。
「秋冬ウールレーヨン」の第一印象は、なんだか白い部分が目立ち、光沢もあるし…。編み上がりを想像すると、白い部分が目立って少々派手になるのでは?と心配でした。
でも編んでみると…!!落ち着いたニュアンスのある編みあがりでした。個人の感想ですが、「派手」な印象は全く受けませんでした。
この毛糸の素材に「シノン15%」とあります。皆さんは「シノン」をご存じですか?
シノンは日本のある繊維会社がシルクの代用を目的に開発した「ミルク繊維」のことで、「プロミックス繊維」とも称されます。牛乳の約80%を占めるたんぱく質「ガゼイン」とアクリル繊維の原料「アクリルニトル」を結合させてつくられた合成繊維です。
その特徴は、シルクにも負けない美しい光沢。軽さ・耐久性についてはシノンが勝っていて、吸水性と拡散性のバランスが良く、適度な保湿性があることもシノンの特徴です。
「秋冬ウールレーヨン」の光沢と柔らかさは、このシノンによるものだったのです。
「秋冬ウールレーヨン」は柔らかく、初心者にも編みやすい毛糸。編み上がりは、軽く、手ざわりはとてもしなやかです。ブランケット、セーター、マフラーに…想像するとわくわく、いろいろ使ってみたくなりますね。
限定販売の毛糸です。秋、冬にお店やオンラインショップに登場する毛糸なのでもし目にされたら、一度ゆっくりご覧になってくださいね。
なお、ご紹介したニット帽は渡部サトさんの「ハンサムかわいいニットの帽子」を参考に編みました。