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2018/07/20
マフラーと言えば冬の必需品ですが、季節を問わず、あると重宝するのがコットンのマフラー。春先から初夏にかけて、また秋口のちょっと肌寒いときに、また夏の冷房対策にと、出番は意外とあり、小さく畳んでバッグに 入れておくと便利です。
そこで、なんと言ってもやさしい肌ざわりが魅力のコットンを使った2重織りのマフラーを紹介します。
まずは材料選びから。
「コットン糸」とひとくちに言っても、太さはもちろんのこと、コットンの種類や製造・ 加工方法によって個性はさまざまです。その中で用途に適したもの、作品のイメージにあったものを選びましょう。
ここでは、あまり厚みを出さず、しなやかに仕上がるように、細めのコットン糸「コットンS」を選びました。
やはり一番気になるのは、肌ざわり。マフラーなので、チクチクしたり、ごわつきが出たりする糸は避けたいところです。そこで注目したのが、コットン糸の中でも上質な「綿コーマ」のコットンS。綿コーマならではの柔らかさを実感させてくれる糸です。
シンプルながら、片面ずつ色が異なるデザインになる2重織り。2重織りにすることで、首もとに巻いたときの表情が幾通りにも楽しめる一枚ができます。
さらにここではデザイン的に少し変化をつけるために、2重織りにしない部分(上布と下布が閉じた状態)を一 定の間隔で入れて、ラインが出るようにしてみました。
少し〝動き〟のある織り地にしたかったので、筬目はやや粗めにしています。筬目を粗くし、またヨコ糸を強く打ち込まないことで少し透け感が出て、2重織りなのに涼しげな織り上がりになりました。
また、織り地がやや粗いので、重なった部分はそれぞれの面の単色ではなく、微妙に色が混ざり合って見え、色の変化も楽しめます。
コットンSは全37色。お好きな2色を選んで、ぜひ2重織りのコットンマフラーを作ってみてください。
写真は、コットンSを使った組織織り(レース織り)のマフラー。
同じコットンSでも、織りのテクニックが異なると、2重織りのマフラーとはまた違った表情の作品ができます。